このレシピは、製造業の営業マネージャーと後任の営業が、担当者の退職や担当エリアの変更、顧客の格上げのタイミングで顧客をもれなく引き継ぐためのものです。後任の営業は、前任の個人 LINE や Excel を探し回らなくても、カスタマーサービスセンターで顧客を開くだけで、どの機械を購入したか、どの製品ラインに関心があるか、どのフォームに回答したか、前任とどこまで話が進んでいたかを確認できます。
こんな人に
- 営業マネージャー:営業担当者の退職やエリアの再編で顧客を別の担当者に引き継ぐが、引き継ぎがもれて、顧客に同じ説明を一からさせてしまうのが心配。
- 後任の営業:初めて顧客に連絡する前に、顧客の経緯、使っている機種、進行中の見積もりを把握しておきたい。
完成すると、顧客の情報がカスタマーサービスセンターのどこにあり、それぞれが何を表すか、担当エージェントを自分に変える方法、そして引き継ぎが途切れないように前任の営業が普段どこに情報を残しておくべきかがわかります。
以下は、展示会リード獲得、製品保証登録、電子カタログの例の続きです。顧客は展示会でカタログを請求し、VX-500 のカタログを閲覧し、機械の保証登録を済ませています。前任の営業・佐藤 健はノートブックに引き継ぎを残しています。画面の顧客と営業はすべてデモ用の仮のデータです。
使う機能
| 機能 | この場面での役割 | 最低プラン | 開通が必要か |
|---|---|---|---|
| カスタマーサービスセンター | 顧客を探し、チャットとフォームカードを確認し、担当エージェントを変更する | 全プラン | カスタマーサービス座席は別途開通 |
| タグ管理 | 製品ライン、エリア、ご要望、流入元のタグで顧客の経緯を記録する | 全プラン(Free はタグ 10 個まで) | 不要 |
| フォーム | 展示会や保証登録などのフォームの回答。シリアル番号やご要望を含む | Pro 以上 | 必要(フォーム数の上限あり) |
| ノートブック | 前任の営業の引き継ぎとフォロー記録 | 全プラン | 必要(別途開通) |
流れ

- カスタマーサービスセンターでメンバー名を検索して顧客を探すか、LINE のメンバー管理から顧客を開きます。
- 「ラベル情報」で製品ライン、エリア、ご要望、流入元を確認し、「メンバー履歴」で各タグがいつ、どこから付いたかを確認します。
- チャット内のフォームカードで「確認」をクリックし、顧客の回答内容を全文確認します。「ノートブック」で前任の営業が残した引き継ぎを読みます。
- 担当エージェントを自分に変え、必要に応じてチャットを担当エリアのグループに移し、ノートブックに最初の記録を書きます。
設定方法
| ステップ | 場所 | 確認すること・操作すること |
|---|---|---|
| 1. 顧客を探す | カスタマーサービスセンター › 検索項目「メンバー名」 | 顧客のチャットを開くと、右側に「会員情報」が表示される |
| 2. タグを確認 | 会員情報 › 会員情報 › ラベル情報 | 製品ライン、エリア、ご要望、流入元 |
| 3. メンバー履歴を確認 | 会員情報 › メンバー履歴 | 各タグが付いた日時と流入元 |
| 4. フォーム回答を確認 | チャット内のフォームカード › 確認 | シリアル番号、納入日、ご要望、会社名 |
| 5. 引き継ぎノートを読む | 会員情報 › 会員情報 › ノートブック | 前任の営業とどこまで話が進んでいるか、注意点は何か |
| 6. 引き継ぐ | チャットルーム上部の担当エージェント、グループ | 自分に変え、最初のノートを書く |
1. カスタマーサービスセンターで顧客を探す
カスタマーサービスセンターで一覧左上の虫めがねをクリックし、「検索項目」で「メンバー名」を選んで、顧客の LINE 上の名前を入力します(2 文字以上)。チャットを開くと、右側にその顧客の「会員情報」が表示されます。
顧客の本名しかわからない場合や、カスタマーサービスセンターの一覧に顧客が見つからない場合は、LINE › メンバー管理で検索します(「会員名」は LINE の名前と本名の両方を検索します)。顧客をクリックすると、同じ会員情報が表示されます。
2. タグで顧客の経緯をつかむ
「会員情報」タブの「ラベル情報」に、顧客に付いているタグが並びます。これらのタグは、顧客自身がフォームやカタログページを操作したときに自動で付いたもので、営業が手で入力したものではありません。そのため、営業担当者が退職しても消えません。
下の画像はデモ顧客のタグです。VX-500 のカタログ閲覧、製品ライン VX-500、保証登録済み(時間制限タグ「保証期限前リマインド用タイマー」付き)、エリア東日本、ご要望カタログ請求、流入元 2026 工作機械展。この並びを見るだけで、展示会から来た東日本の顧客で、すでに VX-500 を購入していることがわかります。

3. メンバー履歴で時系列を確認する
「メンバー履歴」の「ラベル」タブに切り替えると、タグが付いた記録が 1 件ずつ並びます。日時、流入元(「OakMega フォーム」「認証ページ」など)、タグ名が表示されます。
下の画像から、顧客が 18:12 に展示会のフォームに回答し(エリア、ご要望、流入元のタグ)、18:13 に保証登録フォームに回答し(製品ライン、保証登録済み)、18:17 に VX-500 のカタログをもう一度閲覧したことがわかります。

同じ列には「チャットボット」「追跡リンク」「会員情報」「ポイント」のタブもあり、顧客がどのキーワードでチャットボットをトリガーしたか、どのリンクをクリックしたかを確認できます。報告書にまとめたいときは、会員情報右上の「⋯」から「過去1年分のメンバー履歴をダウンロード」を選ぶと、Excel ファイルでダウンロードできます。
4. フォームの回答を開く
顧客が回答したフォームは、チャット内にカードとして残ります(「メンバーがフォームを送信しました」)。カードの「確認」をクリックすると、右側にそのフォームの回答全文が表示されます。
下の画像は展示会のフォームを開いたところです。氏名、電話番号、会社名のほか、ご関心のある内容は「電子カタログを請求」、所在地は「東日本」です。保証登録フォームを開くと、機種、シリアル番号、納入日を確認できます。

フォームの回答はフォーム一覧からまとめてダウンロードすることもできます。フォームの返信を確認してデータをダウンロードするを参照してください。
5. 前任の営業の引き継ぎノートを読む
「会員情報」タブに戻り、「ノートブック」をクリックします。前任の営業が普段から電話の内容、見積もりの進み具合、顧客の好みをここに書いており、最後に編集したノートが一番上に表示されます。
下の画像は前任の営業・佐藤 健が残した 2 件のノートです。1 件目には顧客が誰か、どの機械を購入したか、LS-300 に関心があることが、2 件目には引き継ぎの要点として、顧客は LINE での連絡を希望し午前 10 時前の電話は不可、LS-300 の見積書を送付済みで予算待ちであることが書かれています。

ノートブックは別途開通が必要です。使い方はノートブックでメンバーのフォロー記録を残すを参照してください。
6. 引き継いで記録を残す
- チャットルーム上部の担当エージェントのドロップダウンで自分を選びます。顧客を別のエリアに移す場合は、同じ列のグループのドロップダウンを、そのエリアを担当するグループ(例:「東日本営業チーム」)に変えます。
- ノートブックで「追加」をクリックし、引き継ぎ後最初のノートを書きます。例:「10/8 引き継ぎ。LINE で自己紹介済み。来週水曜に工場で LS-300 を見ていただく約束。」
- 以降、顧客からメッセージが届くと、あなたが担当するチャットに表示されます。
担当エージェントとグループの変更について詳しくは、カスタマーサービスセンターでチャットに対応するを参照してください。
しくみと制限
| データ | 引き継ぎ後も顧客に残るか | 注意 |
|---|---|---|
| タグ | 残る。顧客に付いている | フォームの選択肢、カタログページ、チャットボット、または手動で付けたものだけ。営業が自分の Excel に記録した情報はここにはない |
| メンバー履歴 | 残る | ダウンロードできるのは過去 1 年分のみ |
| フォームの回答 | 残る。チャットにカードがあり、フォーム一覧からもダウンロードできる | 顧客が LINE でログインして回答した場合にのみ、その顧客に紐づく |
| チャット履歴 | 残る。LINE オフィシャルアカウントのカスタマーサービスセンターにある | 前任の営業が個人の LINE で顧客とやり取りした内容はここにはない |
| ノートブック | 残る | 編集権限のあるメンバーなら誰でも編集・削除できるため、重要な内容を 1 件のノートだけに頼らない。別途開通が必要 |
引き継ぎがもれなくできるかどうかは、普段の運用で決まります。 前任の営業が顧客とのやり取りを LINE オフィシャルアカウント上で行い、情報はフォームで受け付け、重要な話はノートブックに書いておくことで、後任の営業が確認できるようになります。営業マネージャーは「電話のたびにノートを 1 件書く」をルールにしておくとよいでしょう。
顧客側に見えるもの
顧客側では何もする必要がなく、担当が替わったことにも気づきません。ずっと同じ LINE オフィシャルアカウントとやり取りしているからです。
| タイミング | 顧客に見えるもの |
|---|---|
| 引き継ぎ前 | LINE オフィシャルアカウントとやり取りし、前任の営業が返信する |
| 引き継ぎ時 | 変化なし。後任の営業を友だち追加する必要もない |
| 引き継ぎ後 | 後任の営業が同じ LINE オフィシャルアカウントから返信する。最初のメッセージで自己紹介するとよい |
効果を確認する
| 知りたいこと | 見る場所 |
|---|---|
| 引き継いだ顧客がすべて後任の営業に変わったか | カスタマーサービスセンター上部の「担当エージェント」で後任の営業の名前を選んで絞り込む |
| 退職した営業の担当のままの顧客がいないか | カスタマーサービスセンターの「担当エージェント」で退職した営業を選んで絞り込む |
| 引き継ぎ後にフォローしているか | 顧客のノートブックに新しいノートがあるか、カスタマーサービスセンターのチャットに新しい返信があるか |
アレンジ
- 先に AI に目を通してもらう:会員情報上部の「AI 会員分析」で、この顧客の会員サマリーと会話の提案を生成できます。タグやノートと照らし合わせて確認してください。
- 大勢の顧客をまとめて引き継ぐ:カスタマーサービスセンターの「一括選択」で複数の顧客を選び、「変更項目を選択」でグループや担当エージェントをまとめて変更します(担当エージェントを変更する前に、絞り込みでグループを 1 つに絞っておく必要があります)。カスタマーサービスセンターでチャットに対応するの「複数のメンバーをまとめて処理する」を参照してください。
- 代理店の引き継ぎ:代理店も LINE のメンバーなので、引き継ぎ方は同じです。代理店であることやランクのタグについては代理店管理を参照してください。